Alpine Square / アルパイン広場
【今日の花】 ニグラ・バニララン
ニグラ・バニララン
英名ブラック・バニラ・オーキッドと呼ばれるラン科の花です。ヨーロッパ・アルプスでは標高1,000m～2,000mの草地に生息して、6～8月の夏にかけて草丈約5～20cmに成長します。アルプ（高原）にちょこんと咲く姿はとても可愛らしいです。この花の特徴はなんといってもその匂いです。私が初めてこの花に出会ったときは現地のガイドに「匂いを嗅いでみろ」と言われ、おそるおそる顔を近づけてみると名前の通りバニラのような甘い香りがしてびっくりした思い出があります。これまで同行させていただいた山旅を通じて何度かバニラランに出会いました。いずれも一面に咲くということはなく、1つか2つの花を咲かせて可憐に立つ姿が印象的です。花の色は深い赤、あるいは黒に近いような濃紅（こいくれない）の美しい色合いで、緑の草原の中にあると草丈がそれほど高くなくても一際視線を奪われます。一般的なラン科の花と違い、唇弁（しんべん）が花の上部にあって上向きになっているのも特徴です。近年ハイカーやツーリストの抜き取りが原因と思われる数の減少が問題になっているそうです。
ニグラ・バニララン
ハイキングガイド
マッターホルン山麓の街ツェルマットのハイキングコースを紹介します。ツェルマットの街からロープウェイを乗り継ぎブラウヘルト（2,571m）へ。アップダウンの少ない緩やかな道を歩くと山上湖シュテリゼーに至ります。ほぼ無風のときに限られますが、運が良ければ湖に映る“逆さマッターホルン”をお楽しみいただくことができる、ツェルマットでも人気のスポットです。さらに湖周辺では、バニラランをはじめ、アルプスを代表する名花エーデルワイスに出会うことができるかもしれません。ぜひ歩きまわって探してみてください。さらに足を延ばせばフルーアルプ小屋を訪問することもできます。アプローチが容易なうえ、マッターホルンの大パノラマを鑑賞できる人気の山小屋です。ロッジ並みに整った設備、美味しい食事のほか、なんといっても特筆すべきは朝焼けに輝くマッターホルンを眼前に望むことができる点です。弊社のコースでもこちらの小屋に宿泊するコースをご案内しております。ぜひご検討ください。
朝のシュテリゼーから