Alpine Square / アルパイン広場
【今日の花】 アルペンローゼ
アルプス３大名花の中で最も見つけやすい親しみのある花
先にご紹介したエーデルワイスとこのアルペンローゼ、そしてゲンティアナ（リンドウ）がアルプス３名花といわれている花です。その中で一番群生して見つけやすい花がこのアルペンローゼです。名前はドイツ語で「アルプスの薔薇」の意味ですが、バラ科ではなく、学名はロドデンドロン・フェルギネウムという低木常緑のシャクナゲの仲間です。アルプスを中心にピレネー山脈からバルカン山脈まで分布しており、濃いピンク色の花が山々に映え印象的です。アルプスでは６月～８月の間比較的長く、高山帯の多くの場所で見ることができ、場所によっては大群落が山を紅に染め、ハイカーの間ではアルプスを代表する親しみのある花です。アルプスハイキングのスナップ写真のワンシーンとしても多くの人が思い出に残しておられることでしょう。
アルプスの山とアルペンローゼ
ハイキング・ガイド：シャモニ・モンブラン周辺
アルペンローゼを愛でることができるハイキング・コースは、ヨーロッパ・アルプスであればどこでも見ることができるといっても過言ではありません。モンブラン山群を一周するツール・ド・モンブランでは雪渓の峠を上り下りしながら高山帯を歩いている証として毎日見ることができるでしょう。私が特に気に入っているコースは「シャモニ針峰群とグランドジョラス展望ハイキング」です。シャモニからまずゴンドラでエギーユ・デュ・ミディ展望台（3,842ｍ）へ上りモンブラン山群の展望を楽しんだ後、途中駅のプラン・ドゥ・レギーユ（2,310ｍ）まで下りハイキングを開始します。シャモニ針峰群の中腹をトラバースして、モンタンベール展望台（1,909ｍ）まで歩きます。終点に近づいた高台ではメール・ド・グラス氷河とグランドジョラス北壁、そしてアルペンローゼの三つの組み合わせを満喫することができ、シャモニを代表する２つの展望台をハイキングで効率よく結んだ有意義な１日となります。
モンブラン山麓に咲く