Alpine Square / アルパイン広場
【本日の花】ミツカドネギ(南フランス)
白いベル状の花に緑のライン、清楚な姿にうっとり
本日、紹介する花は、ミツカドネギ(ラテン名:アリウム・トリケトラム)です。白いベル状の花に上品な緑の細いラインが入っている、とても清楚な感じで私の好きな花のひとつです。英語はスリーコーナード・ガーリックで、地中海沿岸に自生する多年草です。和名からもわかるように、ヒガンバナ科ネギ属の植物で、ネギ同様に生でも食べることができるとのことで、バターと混ぜてガーリックバターのように料理にも使われます。ニラやネギ特有の臭みがあるそうで、球根もピクルスなどに利用されるとのことです。わりと世話をしなくても、生育旺盛で良く花が咲き、球根で増えていきます。私は、南フランスのゴルビオ村の村はずれで群生になっているのを見かけました。季節は4月の下旬、「フランスで最も美しい村」のひとつであるサンタニュス村へとつなぐ村から村へとつなぐ、かつての古道(生活道)を徒歩で歩くハイキングです。
村から村への古道に咲くミツカドネギの群落
ハイキング・ガイド:ゴルビオ村からサンタニュス村
紺碧海岸として知られる「コート・ダジュール」、イタリアとの国境にほど近いリゾート、マントンの山側に位置するのがゴルビオ村(標高360m)とサンタニュス村(標高650m)です。サンタニュス村は、フランス全土に点在する「フランスの最も美しい村」に認定された村です。「フランスの最も美しい村」はフランス全土にわずか160前後という厳しい審査を経ないと認定されない狭き門です。歩き始めのゴルビオ村は「フランスで最も美しい村」の選定からは漏れているのですが、そのためか、かえって観光客もほとんどなく、とっても雰囲気も良い美しい村です。そんな美しいゴルビオ村の村はずれにひっそりとたたずむ礼拝堂(チャペル)を過ぎると、いよいよ昔の古道に入ります。ハンニチバナやシランなどの春の花をめでながら緩やかに登るとやがて、サンタニュス村が見えてきます。果樹などが植えられた斜面をひと登りすると、サンタニュス村に到着です。
中世の雰囲気を残す美しいゴルビオ村