Alpine Square / アルパイン広場
【エリア紹介】 アバチャ山登頂(ロシア・カムチャッカ)
自然の宝庫カムチャッカ半島へ
カムチャッカ半島は、シベリア北道部から太平洋とオホーツク海を隔てるように約12000kmにわたって伸びる、広大な半島です。半島と並行するように内陸部に広がる2つ山脈には、数多くの火山が見られ、富士山のような端正な円錐形の山々が、独特の景観を作り出し、麓には手つかずの自然が広がり、多くの動植物が育まれる自然豊かな場所になっています。高緯度エリアに位置しているため、短い間に春、夏、秋が駆け抜けるように移ろい、特に雪解け後は、生き物たちが一斉に活動を始め、躍動感あふれる光景を目にすることができます。日本からは、直行の特別運航便やハバロフスクを経由する便を利用し訪れることができますが、直行便であればわずか3時間強の移動で現地入りでき、海外旅行先の目的としては極めて近い場所であるということは、あまり知られていません。
山麓は高山植物が咲きみだれる
名峰アバチャ山を目指すトレッキングへ
カムチャッカの最大の魅力である豊かな自然を楽しむには、やはり森の中や、山に分け入りトレッキングをするのがお勧めです。カムチャッカ半島の玄関口、ペトロハバロフスク・カムチャツキーからは、富士山型の美しい山をいつくか望むことができますが、なかでも標高2741mのアバチャ山は、夏山登山の装備で登れる山として人気があります。登山口にあたる中腹のキャンプ・ハウスまでは車道が整備されていないため、4輪の軍用車両を改良したトラックで、河原にそって山に分け入ります。夏季限定のキャンプ・ハウスで1泊したあと、翌日の明朝に山頂を目指す登山に出発です。トレッキングのスタート地点は既に森林限界を越えているため、高山植物が咲く火山礫の斜面を6時間ほど登ると山頂です。山頂からは対面してそそり立つカリャーク山の雄姿や、緑深い山麓の森の景色が広がり、スケールの大きなカムチャッカの大自然を感じることができます。カムチャッカは夏の期間が短く、また山地では夏でも雪が降ることもあるため、トレッキングに適した時期は7月から8月上旬にかけてと短めですが、ワイルドでピュアな自然を体感できる秘境にぜひ皆さんもお出かけください。
アバチャ山山頂