Alpine Square / アルパイン広場
【エリア紹介】 憧れの名トレイル オートルート(フランス&スイス)
ヨーロッパ屈指の人気を誇るトレッキング
オートルート(フランス語で高い道の意味)は全長約180Km、フランスのシャモニからスイスのツェルマットまで、いくつもの峠を越えながらアルプスの展望を楽しむヨーロッパ・アルプス屈指のロングトレイルです。オートルートの起源は1950年代にヒマラヤ8,000m峰をターゲットにしたヨーロッパのクライマーが、冬場のトレーニング舞台としてスキーで歩いたことから始まります。モンブラン(フランス)に見送られ、マッタ―ホルン(スイス)に迎えてもらうというドラマティックなトレッキングルートで、モンブラン山群を一周する「ツール・ド・モンブラン」と並び屈指の人気を誇ります。私のイメージですが、日本の北アルプスで例えるならツール・ド・モンブランが表銀座で、オートルートが裏銀座でしょうか。モンブランを随所で眺めることができ、多くのトレッカーが歩き、アプローチも比較的に容易なツール・ド・モンブラン。一方、オートルートは、アプローチが若干面倒であることから、トレッカーが少なく静かな山歩きを楽しむことができます。
迫力の山なみを展望しながら
オートルートの魅力
フランスからスイスへと国境を越え、核心部に近づくと、眼前にモンブラン・ド・シェイロンという巨大な岩峰が姿を現します。山麓は氷河に覆われており、氷河の中にポツンとディス小屋が建っています。私はこのディス小屋を始め、好展望地に建つトレイル上の山小屋の素晴らしさこそがオートルートの魅力であると思います。オートルートの後半はスイスの4,000m峰が展開し始めます。マッターホルンをはじめ、ヴァイスホルン、ツィナールロートホルンなど名だたる名峰を眺めることができ、同時にゴールが近づいてきている実感も相まって気分が高まります。オートルートは180kmを通して歩ければよいですが、なかなか実現できるものではありません。ツアーであれば展望の良い箇所のみを歩き、公共交通機関でつなぐことができます。同時に荷物輸送も可能ですので1~2泊分の荷物のみで歩くことができます。時期は雪解け後、一斉に高山植物が咲く7月下旬がおすすめです。
最後はマッターホルンのヘルンリ小屋へ