Alpine Square / アルパイン広場
【エリア紹介】 ララピンタ・トレイル（オーストラリア）
オーストラリアの”へそ”とマクドネル山脈
数々の世界自然遺産がある世界大６位の面積を誇るオーストラリア。その中でもっとも人口密度が低いのが、中央部に位置するノーザンテリトリー（準州）です。約1㎢あたり0.2人以下という広大な大地には、巨大な一枚岩「エアーズ・ロック」がある砂漠地帯から、氷河期にはニューギニアと陸続きだったアラフラ海に面した熱帯地域まで手付かずのエリアが広がっています。今回紹介するララピンタ・トレイルは、大陸の中心に近いアリスス・プリングスからオーストラリアのへそと呼ばれるエアーズ・ロックの北、西オーストラリア州に向かって東西に延びているマクドネル山脈が舞台です。マクドネル山脈は東西に分かれていて、全長約640㎞、山脈内にはノーザンテリトリーの高峰トップ５が連なっています。といってもオーストラリアの山は高くなく、ノーザンテリトリーでは1000mを超える程度の高さですが、そのピークや尾根から見られる展望は、その昔ドラマで有名になった景観にも劣らない雄大な風景です。
変化に富んだ景色が楽しめる
ララピンタ・トレイルの楽しみ方
気候の厳しさや食料補給、宿泊場所の確保を考慮すれば、全長225㎞のトレイルを全行程完歩するのは至難の業です。そんな中、快適なキャンプを利用しながらハイライト部分だけを楽しめるのは魅力的でしょう。砂漠の中とはいえ、キッチンやリビングも備えたキャンプは快適で、大型テントの他、スワッグと呼ばれる砂漠地帯特有の装備を利用することで、テント外で満点の星空を見ながら就寝も可能です。出来立ての朝食を食べてから、キャンプ地の間を移動するトレッキングで、広大な大地から見ればほんの皺のような尾根を上り下りして眺めれば、ちっぽけな自分を実感できます。そんな中で有袋類を見られるかもしれませんよ。第３位の高峰であるソンダー山の登頂は往復約15㎞、早朝からの7時間を超える行程では、星空の残る世界から朝日に染まる赤い大地、真っ青な空との対比までさまざまな景観を見せてくれます。下山後に立ち寄る砂漠のオアシスでは、心だけでなく乾燥からも癒してくれるでしょう。
景観が独特なキングスキャニオン