Alpine Square / アルパイン広場
【エリア紹介】 ロイガヴェーグル・トレッキング(アイスランド)
「火と氷の島」アイスランド
アイスランドは北大西洋上に浮かぶ島国です。北アメリカプレートとユーラシアプレートが国土を分断しており、白夜や極夜といった現象が見られる北極圏の近くに位置しているため、世界有数の火山と氷河が点在する「火と氷の島」として知られています。アイスランド語で「煙たなびく湾」という意味をもつ首都レイキャヴィークには、同国の総人口35万人(新宿区は34万人)の3分の2にあたる人々が暮らしています。市内には東西冷戦の終結に向けた歴史的な首脳会談「レーガン・ゴルバチョフ会談(1986年10月)」が行われた迎賓館があり、和平のシンボルとして保存されています。アイスランドが開催国に選ばれたのは、レイキャヴィークがニューヨークとモスクワの丁度中間地点に位置していることが理由の1つだったと言われています。アイスランドの夏(6月~8月)は高緯度に位置しているわりには温暖で、内陸へのアクセスが可能となるこの間だけが“ロイガヴェーグル”のシーズンです。
グトルフォスの滝
「温泉の道」ロイガヴェーグル
アイスランド語で「温泉の道」という意味をもつ“ロイガヴェーグル”は、アイスランドで随一の人気を誇る全長56kmのロングトレイルです。丘陵に囲まれた地熱地帯ランドマンナロイガルから縦走が始まります。白煙が立ち昇る黄色流紋岩の丘陵を緩やかに越えていくと、残雪と鮮やかな苔がむした溶岩平原が広がっており、楽しい徒渉を何回か繰り返すと、やがてトレイルはどこか別の惑星を想わせる広大で真っ黒な火山砂地帯に突入します。この火山砂地帯にはマンテマが無数に咲いており非現実的なその光景に驚かされます。最後にはエイヤフィヤトラヨークトルなどの雄大な氷河に囲まれた緑豊かな森ソゥルスモルクに至り、山小屋利用3泊4日の縦走は終了となります。丘の褐色と苔の緑色、残雪の白と空の青などが淡くやさしい太陽の光を浴びて浮かびあがる様は正にアイスランドならではの光景で、“ロイガヴェーグル”は色彩が豊かで地球の息吹も体感できる変化に富んだロングトレイルです。
アイスランドでしか見ることができない絶景