Alpine Square / アルパイン広場
11月7日出発「情熱のアンダルシア・ハイキングとラ・コンチャ峰登頂、白い村 8日間」
アンダルシアに憧れて
アンダルシアは、スペイン本土南端の地中海沿岸にある州で、グラナダのアルハンブラ宮殿をはじめとするおよそ800年に渡るイスラム支配の文化と歴史を伝える世界遺産や、真っ青な空の下、地中海の紺碧の海の沿岸に広がるリゾート地と白い村など、見どころ満載のスペインの中で、誰しもが一度はこの地を旅してみたいと思う憧れの土地です。地中海から上る朝日と、また地中海に沈みゆく夕日を同じ場所で眺めることができたマルベージャでの滞在はアンダルシアの旅を印象づける瞬間となりました。
リゾート地マルベージャでの夕焼け
豊かなアンダルシアの大地
アンダルシアを訪れて驚かされたことは、思った以上に緑豊かな大地であったということです。ユーラシアプレートとアフリカプレートの衝突によって造られたシエラネバダ山脈の最高峰ムラセン山(3,478m)をはじめとする山々では、地中海沿岸の乾燥した気候にありながらも雨の恵みを受け、山麓の北海道の美瑛に似た丘陵地帯を潤します。奇岩が林立するエルトルカルでのハイキングの展望地では、樹木いっぱいに実をつけたオリーブの畑や、すでに収穫された後でしたが小麦畑がうねるような丘に広がる風景を眺めることができ、まるで緑の海にいるかのような錯覚を覚えるほどでした。
エルトルカルから山麓を見下ろす
アンダルシア地方の気候
地中海沿岸の街・マラガでは年間の晴天日数は300日を超えるというほどの南国ですから、初夏から夏にかけては大変な暑さになります。11月に入るとようやく暑さが落ち着くハイキングに適した季節となりますが、日陰に入れば寒く日向に出れば暑いのがこの時期のアンダルシアの気候です。アンダルシアの限られた山域で見られるピンサポという貴重なモミの自生地を訪れるハイキングを楽しんだ日の朝はぐっと冷え込み、アフリカ大陸まで望む絶好の展望ピーク、ラ・コンチャ峰の登頂日には8時間の行動で2リットルもの水を飲むほどの暑い一日となりました。
サンクリストバル峰を正面にピンサポの道
王の小道
今回の山旅のハイライトといえば、やはり「王の小道」という意味のエル・カミニート・デル・レイでのハイキングでしょう。エル・カミニート・デル・レイはマラガ県の断崖絶壁のガイタネス峡谷沿いに作られた歩道です。もともとは20世紀初頭にダム工事の資材搬入のために作られた道で、1921年に当時のスペイン国王がダムの完成記念の式典に出席するためにこのトレイルを歩いたことから王の小道と名付けられました。最大で高さ数百メートルにもなる垂直に切り立った峡谷に、桟道のようにつけられた高度感のあるトレイルは迫力満点の一言です。一体どんな景色が広がっているのか、ここでしか味わえない絶景のハイキングをぜひお楽しみください。
王の小道の景色