Alpine Square / アルパイン広場
10月4日出発「みなみらんぼうさんと行く ポルトガル最高峰ピコ山(2,351m)登頂と魅惑のアゾレス諸島ハイキング 11日間」
大西洋に浮かぶ魅惑のアゾレス諸島
みなみらんぼうさんと19名のお客様とポルトガルのアゾレス諸島に行ってきました。アゾレス諸島はポルトガル本土から約1,500Km離れた大西洋上に浮かぶ絶海の島群です。9つの島がありますが、今回はそのうちの5島を訪れました。旅の始まりは最大の面積を誇るサン・ミゲル島です。島西部のカルデラ、セーテ・シダデスでは見慣れた景観に驚かされました。その理由は江戸時代に日本から持ち込まれたとされる杉やアジサイが植えられていたからです。「花粉症の人もいるんだよ」という話も聞き、妙な親近感を味わいました。その他にも近海で捕れたマグロが日本に輸出されていたり、意外にも日本と多くの関連があります。火山で形成された島のため温泉も湧いています。地熱地帯を歩き、テラ・ノストラ公園を訪れました。約100m四方の大きな温泉で深さも150㎝程度あります。背の低い方は「足が付かない!」と大騒ぎで、背の高い人にしがみつきながら温泉に浸かりました。色は茶褐色で水着やタオルが茶色に染まってしまうほどでした。
テラ・ノストラ温泉
ファイアル島から眺めるピコ山に感激
サン・ミゲル島に3連泊した後は飛行機でファイアル島へ。このフライトが圧巻でした。ピコ島上空を通過しましたが、パイロットのサービスなのか、山頂の目の前を飛行しました。機窓から手が届きそうなほどで、皆さんも釘づけとなり写真を撮るのも忘れてしまうほどの絶景でした。ファイアル島は島全体が1つの山のようになっており、中心部に大きなカルデラがぽっかりと穴を開けています。バスで外輪山の一部まで一気に上がり1周ハイキングをしました。スタート時はあいにくの曇り空でしたが、午後になると雲が途切れ隣のピコ島、そしてピコ山が海越しに現れました。その景観はとても素晴らしく、礼文島から眺める利尻岳に似ています。「明日はあそこに登るのね~」と皆さんも登山への意欲が高まっているようでした。この島はかつて捕鯨の中心地として知られておりましたが、その名残からか、今でもヨットで世界中から釣り人が多く訪れます。そして夕方フェリーでピコ島へと渡りました。
ファイアル島から眺めるピコ山
ポルトガル最高峰ピコ山(2,351m)
いよいよ旅のメインイベントとなるピコ山登山です。朝早く麓の町を出発し、標高1,250mの登山口へ。日帰りで標高差1,100mを往復します。スタート直後から溶岩帯をひたすら登ります。麓のマダレーナの街や大西洋、その先には昨日訪れたファイアル島などの絶景を眺めることができ、島の山に来ていることを実感できました。明確な登山道はありませんが、所々に番号の付いた柱が立っており、それを目印にしながら歩きます。山頂直下で突然カルデラが姿を現しました。そしてその中心にピコ山本峰が聳え立っています。槍ヶ岳の穂先のような形状で“ピコ”という言葉がぴったりの雰囲気を醸し出しています。トレイルはかなりの急傾斜で「本当にここ登れるの?」と皆さんから不安の声が上がりました。しかし、実際取り付いてみると手を使いながら登りますが、そんなに高度感はなく全員無事に登頂することができました。
全員登頂しました!
アゾレス諸島の旅後半
ピコ山登頂の翌日は日帰りでサン・ジョルジュ島を訪れました。フェリーに乗って約1時間30分、この日は朝から快晴でピコ山に見送られながらの船旅となりました。到着後は島東部に移動し小さな港町で昼食休憩。にんにくの効いたトコブシに似たラパス貝が美味でした。今までの島で一番のどかな雰囲気が漂い、そこで暮らす人々もまたのんびりしています。ハイキングは島の中心部の山岳地帯から北側に広がるファジャと呼ばれる溶岩で固められた海岸線を目指して下ります。途中、明日訪れるテルセイラ島を眺めることができました。ピコ島に戻るフェリーでは千切れ雲とピコ山が真っ赤に染まる夕景が私たちを迎えてくれました。アゾレス諸島最終日は世界遺産を2つ見学です。1つ目は「ピコ島の溶岩を利用したワイン畑の景観」、2つ目は飛行機で訪れた「テルセイラ島の美しい街アングラド・エロイズモ」です。全部で8回も飛行機に乗る旅でしたが、日本人の訪問はとても珍しく、至る所で歓迎を受け、とても素敵な11日間となりました。
船上から眺めるファイアル島