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News / ニュース

2015/03/10 お知らせ

創立110周年を迎える 日本山岳会(JAC)と、ATS

Newsletter 2015年3月号
平成27年3月10日 第368号
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文:黒 川 惠  (くろかわ さとし)
アルパインツアーサービス会長

 

JACの名の下で

 日本でもっとも歴史があって、5千人以上の個人会員で構成される日本山岳会は世界的にも評価される多くの登山隊を海外の高峰・難峰に送り出してきた。近年はそうしたエキスペディションが鳴りを潜めていて少し寂しい、と感じているのは私だけではないと思う。そういう自分は、すでに“口先クライマー”になりさがっているわけだから、この先期待できるのは自分らの後輩たちが日本山岳会の名の下に先人に迫れるような登山をしてほしい、ということでしかない。
 私がこの山旅の仕事を始めたきっかけは、日本山岳会学生部のカナディアンロッキー登山隊だったし、それまでも学生部で育てられてきたから、ガキの分際でも「いつかは日本山岳会に恩返しを。」と考えてきた。だから何度かJACの役職につき多忙な本業のかたわら、海外委員会や遭難対策、学生部の指導、周年事業などに取り組んできたつもりではある。

多くの記念事業を手がけて

 さて、そうした山岳会内部での活動とは別に、我が社と日本山岳会は、周年記念事業や海外トレッキング分野で密接な関係をもってきたのである。近年だけでも、2000年8月の「アルバータ峰初登頂75周年記念トレッキング」、2005年の「日本山岳会創立100周年記念企画(日本人の足跡を訪ねる等)」、2006年12月の「マナスル初登頂50周年」、2008年4月の「ヒマラヤ環境調査・氷河湖探査」、2011年11月の「エベレスト登頂40周年」などである。この他にも日本の航空会社がカトマンズにチャーター便を運航するにあたって期待をかけ、それに応えてくれたのは、日本山岳会だった。
 こうした多くのトレッキング企画には、JAC非会員も数多く参加され、その後入会されて、クラブライフを楽しまれている方々もたくさんおられる。JACは歴史もあり、大きなクラブだから敬遠される雰囲気もあるようだが、ひとたび足を踏み入れると、「こんな人がいたのか。」と感じさせるほど人材の宝庫であることに気づく。全国には32支部があり、例会山行や登山講座など活発な活動がおこなわれている。本部(東京・市ヶ谷)には多くの同好会や委員会があって、公益社団法人としての活動の中でも、たくさんの山仲間に出会うことができる。

110周年記念企画スタート

 1905年に創立した、日本山岳会は、2015年10月14日に110周年を迎える。記念出版や海外登山など、すでに多くの記念事業が手がけられ、日本山岳会の会報「山」(月刊)で随時発表されているところである。
 JAC内部での検討を経て、指名された事業者として我が社が担当する、登山・トレッッキング企画は、国内では下記の「三百名山登頂シリーズ(5月以降つづく)」であり、海外では、「ブータン・ヒマラヤトレッキング(未踏のガンカープンスム展望)」と「グレートヒマラヤトレイル(ハイライトコース)」である。海外企画については、JACの会報「山」3月号(3/20号)で発表される。